入れ歯が痛い時の工夫

「入れ歯が痛い。」
当院には、このような患者さんがよくいらっしゃいます。
そもそも、何が原因で痛みがあるのでしょうか？
その理由は、主に３つあります。
　
①噛み合わせが合わない。
②入れ歯の形が合わない。
③入れ歯の内面が合わない。
　
一つ一つ解説します。
①理想としては、噛み合わせが全体的に分散されているのが良いのです。「右側だけ噛むと強く当たる。」場合には、噛み合わせの調整が必要です。
　
②「入れ歯には、入れ歯の形」があります。
入れ歯は大き過ぎても、小さ過ぎても不適合となります。さらには、舌や頬の動きも考慮した入れ歯の形があるのです。歯科の材料を用いながら、形を調整します。
　
③長年入れ歯を使っている間に、顎の骨も痩せている場合があります。（入れ歯の内面が歯茎の形と合ってなくても、入れ歯の人工歯がすり減っていて、あまり不自由を感じない場合があります。)現在の歯茎の形に、入れ歯を合わせる必要があります。
　
最近の傾向として、顎の骨が極度に痩せている方が多いのです。
保険のピンクの床の材料をそのまま使うと、「痛い。」とおっしゃる方も多いです。
そのための工夫として、座布団のように柔らかい材料を敷く方法もあり、一部保険が使えます。
ただ欠点として、痛くないため噛む力が上がり、入れ歯が割れる皮肉な結果を生じます。
その解決策として、見えない部分を金属で補強し、「柔らかいけれど割れない入れ歯」を作製します。